避難所T・K・Bのはなし
ひとつ前のブログで、
「多くを語りたくありませんが」
と、書いてしまいました。
自分の中で、いろんなフィルターがかかってしまっていたのでしょう。
そのフィルターを外して、
今回はT・K・Bの話です。
T・・・トイレのことです。
清潔でプライバシーが守られた安心なトイレ
・・・残念ながら、発災から2ヶ月経った今でも避難所により格差があるのが現実です。
上の写真のように、トレーラー型の移動式水洗トイレが設置されている避難所もあれば、2月下旬時点で、廊下に設置したテントの中で携帯トイレを使う、という避難所もあるのが実情です。
上の写真は、別の避難所ですが、使用された携帯トイレをまとめた、避難所における「災害ごみ」です。
また、下水道の被害が甚大で、上水道が復旧しても、一切水が流せない・・・在宅被災者の方も、トイレも台所もお風呂も使えない、という事態が現在も続いています。
・・・・・・÷・・・・・・・・・・・
K・・・キッチン。暖かい食べ物のことです。
この点に関しては、指定避難所の食事は
多くの問題があります。炊き出しが毎日行われれば、また話は別ですが、カップ麺・アルファ米などの防災食・缶詰を電子レンジで温める・・・などの食事が続いています。
3.11の時に、宮城県の指定避難所では、発災後3ヶ月経っても「揚げ物の多い500円弁当」が続き、高齢の方が苦しんでいました。慌てて炊き出しを繋いだ記憶があります。
熊本地震の時も同じでした。
「指定避難所敷地内では火を使えないルールがある」と言われ、路上で炊き出しを行なってくれるNPOと共に炊き出しを行いました。
指定避難所は学校などが多いので、自校給食設備を増やし、それを災害時に使えるようにすれば、この問題はずいぶん改善されると思います。
対して、自主避難所は、住民自らが材料を調達して炊き出しを毎食行なっている・・・などの例も見てきました。3.11の時もそうでしたが、
漁業・農業・林業をやっているような地域の小さな集落は、孤立していても逞しいのです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
B・・・これはベッドも含めた生活環境のことです。
欧米先進国の災害対応は、0〜48時間以内に
T・・・トイレトレーラー
K・・・キッチンカー
B・・・ダンボールベッドと個別テント
・・・これを基本として、必要な様々な支援を
届けることがルールとなっている、と聞いています。
ひとつ前のブログの写真を見てください。
2ヶ月経った今、この現実です。
避難所運営責任者の「意識レベル」も大きな問題です。「TKB」への理解が、長期化する避難所生活者にとって「最も大切なもの」という
認識が平時の防災教育において、なされていないまま、この事態を迎えてしまったのです。
Opmerkingen